2010年7月4日(日)RAGTAG渋谷店にて、シアターブルックの佐藤タイジさんとA SEED JAPAN代表の羽仁カンタさんを迎え、「FUJI ROCK FESTIVAL '10 SPECIAL TALK LIVE」を初めて開催しました。フジロックや環境問題について語っていただいたほか、生ライブも披露していただきました。その時のトークライブの様子を紹介します!
二人とフジロックの出会い
以下 (羽仁:羽) (タイジ:タ)
- 羽:
- 今年のフジロック、シアターブルックはどこでやるの?
- タ:
- フィールドオブヘブンだね。
- 羽:
- タイジさんにとってフジロックはどういうイベントですか?
- タ:
- フジロックは国内では最高でしょ。ロケーションもオーガナイズの感じも。遊びに行って一番楽しめるイベントだと思う。A SEED JAPANははいつから活動してるんだっけ?
- 羽:
- 活動を始めたのは98年。その前の年はグリーンステージでスピーチをして欲しいって言われて行ったんですよ。だけどあまりにも天気がひどくて。皆ゾンビのように唇が紫色で雨びっしょりで凍えている中で、俺が出てきて、「環境問題は・・」ってやったら大ブーイングになりそうだったので、中止になったんですよ。
- タ:
- 俺、一回目の時に事務所に出演依頼が来てたんだって。当時ステージが2つあって、そのセカンドステージだったらしいのね。ただ依頼来てるの全然知らなくて、面子見たら、すごい方たちばかりで、俺呼ばれたいなぁって思ってたら、事務所の人が、「2ndステージっていうから断っちゃった」って言うわけ。何で言わないのって話だよね。
- 羽:
- それが97年だよね。98年の時もスピーチを頼まれて。でも、フェスの会場で来場者と一緒に活動を行った上でならいいんですけど、話だけしに行くってのは上から目線みたいな感じじゃないですか。なので、活動させてもらえるよう提案して、それで98年から活動しています。
- タ:
- A SEEDさんのおかげでフジロックって綺麗だもんね。
- 羽:
- ありがとうございます。いやでも、A SEEDのおかげではなく来場者のマナーがいいからですよ。
- タ:
- その言葉が素晴らしい。でも、言いだしっぺがいないとね。
アシードジャパンの環境保全活動
- 羽:
- ここで僕らがいつもフジロックで行っている活動をいくつか紹介します。
《フジロックフェスティバル環境への取り組み》
1. 272名のボランティアの方たちが活動しています。25時間体制で朝6時から翌日朝7時まで動いています。
2. ごみ・資源の分別ナビゲート。会場内にゴミ箱が25箇所あるんですけども、その前で来場者が分別をするための案内、ナビゲートをしています。
- タ:
- お箸こっち、お皿はこっちですみたいなことね。
- 羽:
- 3. 参加型のecoアクションキャンペーンブース。例えば、ペットボトルのラベルと蓋が外れてないと適切な処理ができないでしょ。ここ最近は皆、ちゃんとやってくれるようになりましたけど、5年前は分けてない物がたくさんあって、それを来場者にわけてもらうんですね。ペットボトル100本とか渡して、キャップとラベルを剥がしてもらうの。皆並んで楽しくやってくれるんですよ。やるとフェスに役立つグッズをプレゼント。
- タ:
- あぁ、配ってたね。けっこう皆持ってたわ。
- 羽:
- 4. オリジナルごみ袋の配布。ペットボトルをリサイクルしてごみ袋を作っているんですけれども、それを入場ゲートでボランティアが来場者に配っています。ラグタグさんも作ってくれていて、タワーレコードさん、フジロックさん、ラグタグさん、僕たちA SEED JAPANで全部で4種類ですね。
5. イベント内資源循環。ペットボトルからごみ袋を作るってのと、紙コップからトイレットペーパーを作るってのをやっています。トイレに行くと“去年使用した紙コップがトイレットペーパーになって帰ってきました”っていう紙が貼ってあるんです。
2人の出会い
- 羽:
- 初めての出会いっていうのは何年でしたっけ?
- タ:
- 9.11のテロ事件があったときに渋谷でお会いしたんだよね。9.11の時にアメリカで全部のラジオ局で放送禁止になる曲がたくさんあったのね。その放送禁止になった曲を毎週カバーして演奏するっていう企画で、俺やりますって言ってしまって、口が滑っちゃって。それで毎週やってたんだけど、だんだん苦痛になってしまって。
- 羽:
- やっていましたよね。知らない曲もあるんですよね?
- タ:
- ありますよ。それで、全然出来てない日もあって、全然出来てないじゃないタイジくんみたいな。そのとき初めて羽仁カンタくんに会って。
- 羽:
- 9.11の時、皆さんと同じように飛行機がビルに突っ込むのをテレビで見て、非常にビックリして、傷ついて、その時ちょうど、友達からなんかやろうと連絡が来て、何しようかと考えていたら、皆が集まれる場を作りたいなと思ったのね。それで代々木公園で集まって、ピースウォークっていうのを始めまして、9月23日にやったんですよ。
- タ:
- すぐやったんだ。俺が参加したのが12月だもんね。
- 羽:
- それが一番大きいときだね。1週間に1回やってたんですよ。そしたら4週間目には、最初300人ぐらいだったのが1000人くらいまで集まってくれてすごかったんだけど、大変になってしまって、警察にも申請しなくちゃいけなかったり。
- タ:
- 俺が行ったのは、4000人くらいいた?
- 羽:
- 5?6000人かな。代々木公園からずっと歩いて。渋谷、公園通りから駅行って、明治通りずっと原宿方面まで歩いて。
- タ:
- その間、俺ずっとダンプカーの上乗って演奏しながら、みたいな。
- 羽:
- トラックの上にDJブースを乗せて、生演奏できるようなスタイルは初めて僕らがやってからなんじゃないかな。それまでも、デモ行進みたいのはあったじゃない。あれと一緒にされたくない、みたいな。だから当時、「ピースウォーク」って名前で呼んで。「ピースウォーク」ってのは、アメリカのインディアンが、聖なる祈りとして、祈りの行進をやるんですよ。そういう風に、赤いヘルメットとか、マスクとかしないで、普通の人が普通に参加できるようにして。
- タ:
- 独特な雰囲気は嫌だもんね。
- 羽:
- 明るい雰囲気だったでしょ?おじいちゃん、おばあちゃんから、いろんな人が参加してくれて。やってるときも途中からもどんどん参加してくださいみたいにして、どんどん増えていって。それで12月やったときは5?6000人くらい来てくれて。
- タ:
- 面白かったもん。
世界一クリーンなフェス “フジロック”
- 羽:
- 話逸れちゃったけど、フジロック(笑)
- タ:
- 今回のテーマね、フジロック。(ポスターみて)ラグタグはメイン協賛してるんだ。知らなかった。俺今日初めて来て。
- 羽:
- 素敵なお店ですよね。
- タ:
- 今度、リペア出していいすか?ライダースとか。
- 羽:
- 僕は、新宿店とか、何回か行ってますよ。事務所が近いんで。
- タ:
- 新宿にもあるの?色々展開してんだね。13店舗?都内で9店舗?さすが理事(笑)
- 羽:
- いや、ラグタグの理事じゃないから(笑)A SEEDのね。
- タ:
- でも、外国のフェスとか行くと、やっぱひどいよね。
- 羽:
- らしいね。僕まだ行った事ないんだけど。
- タ:
- フジに比べるとね。一昨年かな、イギリスのフェス行って、すごかったんですよ。あと100m行けばトイレあるのに、ごみ箱にオシッコしてんの。で、ごみ箱自体も、フジロック見たいに分別とかされてないからね。4日目くらいになってくると、異臭放つようになってくるわけよ。フジロックは本当すごくキレイだもんね。完璧。
- 羽:
- タバコの吸殻も落ちてないくらいに一時期なって。「タバコの吸殻拾いキャンペーン」みたいのをやって、拾ってきたら何かもらえます、みたいな。そしたら、お客さんに怒られちゃって。
- タ:
- え、誰に?
- 羽:
- お客さんに。「拾いに行っても、落ちてないじゃないか!」って。
- タ:
- すばらしいね。
- 羽:
- 落ちてないわけないでしょーって見にいったら、本当に落ちてなかったです。
- タ:
- フジロックって、元々キレイなところでしょ。だからだよね。
- 羽:
- 今年のフジロック、メキシコから、「世界一クリーンを学びたい」って来るのよ。メキシコ人がボランティアしに。ごみゼロナビゲーションを世界に広げましょうって言われているの。メキシコ人に。でも、日本語通じるのかなって不安なんだけどね。1人は出来るみたいなんだけど。ボランティアできるのかなって。
- タ:
- 日本は銃だめですよって言っとかないと(笑)
- 羽:
- 分別してなくて、いきなり撃たれても困るからね(笑)
- タ:
- こわいね、それ(笑)
- 羽:
- でも、そういう、上から目線にはならないで欲しいなっていうのはあって。
- タ:
- そこ大事だね。
- 羽:
- ボランティアには、対等な目線でやりましょうって言っていて。必ず、上からは言わないでって。かといって、へりくだって、“分別してくれてありがとうございます”みたいな、ごますったりもやめて欲しいなって言っていて。普通に。でも、それが割りと難しいんですよ。
- タ:
- その辺、ラフになりすぎないで、ちゃんとナビゲートする。意外と難しいかもね。
- 羽:
- 紹介しますね、メキシコ人。現場で。フィールドオブヘブン連れて行きます。
最後に、迫力の生ライブを披露していただき、対談は終了しました。生ライブではギターと歌声が店内に響き渡り、その歌声に終始聞き入ってしまいました。世界一クリーンで最高に楽しいフェス『フジロック』。それを支えるたくさんのボランティア。それをより素晴らしいものにしてくれるアーティスト。そして、かけがえのないフジロックファン。皆が支えあい『フジロック』はできている・・・そんなことを思わせてくれるイベントでした。皆さんもぜひ、フジロックに参加してみてください。

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佐藤タイジ (THEATRE BROOK/The SunPaulo)
圧倒的なカリスマ性と他に類を見ない独自の感性を持ったギターサウンドでTHEATREBROOKのサウンドを牽引し、作詞、作曲を担当する、バンドの顔としてなくてはならない人物。最近ではJAM系、ダンスミュージックを主体とした別ユニット=The SunPauloの活動も展開。またケミストリー、レヨナ、中島美嘉への楽曲提供、櫻井敦司、MCU、井手麻里子への楽曲提供とプロデュース、清春、tobaccojuiceのプロデュースなども手掛ける。2008年よりソロ活動を本格的にスタート。2009年12月には活動休止中だったTHEATREBROOKも復活、アルバム先行で発売されたシングル『裏切りの夕焼け』はオリコンチャートで上位を記録した。
■「佐藤タイジ」MySpace
http://www.myspace.com/satotaiji

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羽仁カンタ (A SEED JAPAN理事/FLAT SPACE代表)
1991年、地球サミットへ向けた国際青年協力キャンペーンの窓口として*A SEED JAPANを設立。日本のフェスティバルを環境配慮型にした草分け的存在。フジロックフェスを世界一クリーンなフェスにした第一人者であり、また、ap bank fesではリユース食器の全面導入に成功、使い捨て食器がごみにならないイベントを創り上げている。
*A SEED JAPAN
日本の青年による国際環境NGO。国境を越えた環境問題とその中に含まれる社会的な不公正に注目し、より持続可能で公正な社会を目指し活動を行う。その1チームである「ごみゼロナビゲーション」は、大型音楽フェスを中心に、多くのイベントでごみの分別・削減に焦点を当てた「来場者参加型」の環境対策を行っている。
■A SEED JAPANオフィシャルサイト
http://www.aseed.org/