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相手のことを
信じて伝え続ける。

BuyerAyami Kuze

名前 久世 彩生
職種 バイヤー
雇用形態 キャリア社員
入社 2006年
店舗 RAGTAG渋谷店

将来は舞台衣装を作る仕事をしたいと思い大学に入学し、服作りについて学んでいました。しかしその中で、たくさんのデザイナーズブランドに触れる機会があり、洋服を作ることよりも着ておしゃれをすることが楽しくなり、販売員になろうと決めました。当時からジュンヤワタナベやコムデギャルソンが好きでRAGTAGによく通っていて、いつも気さくで話しかけやすいスタッフが多く、みんな楽しそうにキラキラと働いている印象だったので、ここなら、素敵な仲間と一緒に働けると思いました。そして企業理念を知りとても共感し、ここで働きたいと強く思うようになり入社を決めました。

意を決して伝えた言葉。

これは私が育成を担当したスタッフの話です。そのスタッフは、社内資格である一人前の販売員になかなか昇格できていませんでした。自分から積極的に接客をしようとしないスタッフだったからです。私はいつも接客するように言っていましたが、そのスタッフは「わかりました」と言うだけでなかなか行動を変えようとせず、時にはしつこく言い過ぎて「久世さんには私の考えていることなんて分かりません」とまで言われたこともありました。
ある日、そのスタッフは靴の接客をしていました。通常はお客様の足元に移動して、靴ひもを結んで差し上げたり、サイズ感を触って確認したりしますが、そのスタッフはお客様の後ろからその様子を見ているだけだったのです。『目の前にお客様がいらっしゃるのに、何をしてるの!?』と思った私は、すぐにそのスタッフに聞きました。「なんで目の前にお客様がいるのに接客しようとしないの!?」と。するとそのスタッフから、「久世さんがいつも接客をしているから、自分が接客に入ってしまうと周りのお客様を見るスタッフがいなくなってしまうじゃないですか」という答えが返ってきたのです。
その言葉を聞いて私はショックでした。『今までそんなことで目の前のお客様の接客に入っていなかったのか』と。『今ここでこのスタッフにちゃんと伝えないと、このスタッフはずっと言い訳ばかりで、できないことから逃げてしまう』と思った私は意を決して言いました。
「今、お客様の目の前にいるスタッフはあなたでしょ?あなたが接客しなかったら誰が接客するの?自分がお客様だったらどうされたいの?そんなことも考えられないの?それなら接客する資格はない!周りのお客様ももちろん大切だけど、目の前のお客様にすら喜んでいただけない状態で、周りのお客様に喜んでもらえると思う?まずは目の前のお客様に全力になりなさい!」と。そのスタッフはストックスペースで泣き出してしまいました。

スタッフの人生を背負っている。

強く言い過ぎてしまっただろうか、ちゃんと伝わっただろうか、と不安な気持ちもありましたが、その日を境に少しずつ、そのスタッフは変わっていき、一生懸命お客様に真摯に対応する姿を見ることが増えていきました。その後、そのスタッフは販売員の社内資格を取りました。そして私に、「あの時、久世さんに何回も何回も本音で言っていただけたおかげで、自分自身を見直すきっかけになり、成長することができました。本当にありがとうございました。今は純粋に目の前のお客様に楽しんでいただきたいと思っています」と言ってくれたのです。私はその言葉を聞いて本当に嬉しく、胸がいっぱいになりました。
私は、「そのスタッフの人生を背負っている」と思い育成をしています。販売員としてだけでは決してなく、一人の「人」としての成長を支えたいという想いです。だからこそ、例え言いづらいことがあっても、「誰かが言ってくれるだろう」ではなく、「今私がここで伝えないと、今後このスタッフは必ず苦労する」と考えるようになりました。本気でそのスタッフのことを想えば、その想いはいつか必ず伝わります。これからも常に相手の目線に立ち、信じて伝えつづけることで「人」を成長させ、会社の成長に貢献できるように頑張っていきます。

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